Where can I find ENTERTAINMENT?(ENTERTAINMENTはどこでやっていますか?)

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Where can I find ENTERTAINMENT?
(ENTERTAINMENTはどこでやっていますか?)スウェット

全国津々浦々の行商の旅時を進むENTERTAINMENT店主のカズミは、縁あって訪れた地で思いがけない成功を得て、ひとりガールズバーで祝杯をあげることにした。閑散としたエリアにあったため特に期待もせず入った店ではあったが、付かず離れず申し分ない接客で、彼女たちの心遣いに気を良くしたカズミは、行商の風来坊である己についてとくとくと語り、まるで飲めない酒を浴びるように喰らい、陽気な夜を消費していった。
どれくらいの時間がたったろうか、微睡みの中で肌寒さに気がついた途端、ぐるぐると廻る二日酔いが乱暴に覚醒を促した。重い瞼を開けると、見たこともない簡素な部屋にいた。思いもよらぬ場所と二日酔いで、混乱する意識を休める暇もなく扉が開き、狐目を隠すような丸眼鏡をかけた男が入ってきた。狐目の男はカズミに「昨夜の出来事を覚えているか。お前は失敗した。逃げることはできない。娯楽などない。働くしかない。」そう、矢継ぎ早に吐き捨てると、後方から浅黒い男が2人現れ、強引にカズミを部屋から連れ出した。長い廊下を引き摺られ、狭いエレベーターに押し込まれると地下13階まで一気に下り、静かに扉が開かれた。途端、饐えた臭いが二日酔いの頭をつんざいた。20人以上はいるだろうか、砂利をかき集めたり、コンクリートを練ったりとなんらかの土木作業が行われているようだった。ようやく覚醒した頭で現状を理解しようと眺めていると、狐目の男は「始めろ」と言い放ち、スコップを投げ渡してきた。戸惑うカズミを尻目に狐目の男はエレベーターに戻ると、扉が閉まるまでカズミを睨みつけていた。未だ状況が掴めないカズミは、自分を引き摺ってきた2人組、よく見ると虚ろな目をした瘦せぎすな男たちに「ここはどこだ、俺を誘拐したのか、さっきの狐目の男は誰なんだ」と凄んだが「逃げることはできない。娯楽などない。働くしかない。」とだけ答え、カズミを無視して作業の輪に入っていった。カズミは脱出を図ろうとエレベーターに向かったが、エレベーターはいつまで経っても反応せず、どうやら閉じ込められたようだった。カズミがへたりこんでいると男たちが寄ってきて、働け、働けと恫喝した。無視を決め込むと男たちはカズミを袋叩きにした。一日目はそうやって過ぎた。
それからというもの毎日のように虚ろな目をした二人組みに引き摺られ、地下での作業を命じられた。拒否すればいつでも袋叩きにあった。そこで仕方なく彼らに従うフリをして、機を伺うことにした。どうやらこの地下13階では三角状のコンクリートのオブジェを作っているようで、作業は3つの工程に分かれており、地下の岩盤を削るグループ、コンクリートを作るグループ、ガラクタとコンクリートを混ぜ込んで成型するグループと無秩序のように見える作業も細分化されていた。カズミの仕事はコンクリートを混ぜ続けるという過酷なもので、1日が終わるころには身体が悲鳴をあげ、手のひらは赤く染まった。いつまで経っても変わることない作業が今日も、明日も、明後日も、その次の日も機械のように繰り返された。男たちは言葉を交わすことはなかったし、誰かが居なくなるとすぐに誰かが補充された。補充人員は大抵の場合、連れてこられてすぐは喚きたてるので袋叩きにあった。働かなければ袋叩きにあう、『逃げることはできない。娯楽などない。働くしかない。』それがここの絶対のルールであり、皆が皆を監視していた。カズミは目立たぬようにこの状況からの脱出の機会を探っていたが、終わることのない、変わることのない作業は確実に彼の心を蝕んでいった。そうして、脱出方法や経過日数について考えることを止め、進んで作業に向かう自分に気づかないようになっていた。逃げ出すのもやめ、一人エレベーターが来るのを待つ朝、もはやすべてが忘却の彼方に消えさるかと思われた朝、いつものように地下へのエレベーターを待っていると、扉が開き、中から見知らぬ小柄な女が一人出てきた。女はカズミを見つめると「あなたは未だ戻れるかもね」と笑った。
出たければついてこいという女に連れられて、いつもとは反対の通路を進み、追っ手に出くわすこともなく呆気なく外に出た。女は辺りを警戒する素振りも無くどんどん進み、フェンスを越えて川沿いに抜けた。前を行く女は途中、いくつも質問をしてきた。「どうして外に出なかったの?扉は開いていたわ。どこも閉まっていなかったし、妨害もなかった。どれだけ閉じ込められてたのか知らないけど、そんなに居心地が良かったの?ところであなたは何者?」女の質問に戸惑いながらも自分が行商の風来坊だったこと、屋号や目的を思い出すように伝えた。「どれくらい居たかは、もう思い出せないが、ルール・・ルールがあった『逃げることはできない。娯楽などない。働くしかない。』そうやって縛られていた。それよりもあそこは一体なんだったんだ。」話せば話すほどカズミは混乱するようだった。そんな彼を見て、女は楽しそうに微笑み、「働くしかないって、『働けば自由になる』の援用のつもりなのかしら。まあいいわ、過去を思い出せたならあなたは大丈夫。行商人なんでしょう、だったら売るものが必要ね。ついてきなさい。」と言い、川沿いから土手に出て、隠すように止めてあった大型バンまでカズミを連れてきた。「見て。」女がバンのリアウィンドウを開けると、中はコンクリートのオブジェで一杯だった。「あなたが作ったのだから、あなたが売りさばいても誰も文句は言わないわ。」驚くカズミは君は誰だと迫った。女はサキという名だけを答え、「乗って。あなたの店ENTERTAINMENTだっけ?皮肉な名前ね、それどこにあるのよ。」そう言ってバンのエンジンをかけた。カズミはそのセリフを何処ぞのガールズバーで言われたような気がしていた。

京都のvouにて開催しているショップインショップのタイトルより制作したスウェットです。フロントにWhere can I find ENTERTAINMENT?、バックに新キャラクターのブックエンドくんをプリント。コットン・ポリエステル・レーヨンの混紡素材を使用した柔らかい素材が心地よい、裏起毛の生地です。

Sサイズ:着丈64, 身幅46 袖丈80 cm
Mサイズ:着丈67, 身幅49, 袖丈83 cm
Lサイズ:着丈73, 身幅55, 袖丈88 cm
綿59% ポリエステル24% レーヨン1%
裏起毛 7.0オンス

design by born machine records
photo & text by takaaki akaishi